論文 “Photoelectron Holographic Study for Atomic Site Occupancy for Si Dopants in Si-Doped κ-Ga2O3(001)”がNano Letters誌に掲載されました。本研究はYuhua Tsai博士、山下良之主幹研究員(両名とも物質・材料研究機構、及び九州大学工学府所属)と、橋本助教(計画班A02-2)、松下教授(計画班A03-2)(両名とも奈良先端大所属)らの共同研究によるものです。次世代ワイドバンドギャップ半導体κ- Ga2O3の研究開発では、キャリアドーピングの研究が重要です。κ-Ga2O3のGa原子は四面体、五面体、八面体サイトがあります。この研究により、Siをドーピングすると四面体、五面体、八面体サイトにそれぞれ55.0%, 28.1%, 16.9%の比率で置換することが分かりました。四面体のSiGaサイトは活性であり、五面体、八面体のSiGaサイトは不活性になると考えられます。この成果はκ- Ga2O3半導体の開発に重要な知見を与えました。

論文URL:https://doi.org/10.1021/acs.nanolett.4c00482