2021年5月22日~23日 第1回 若手の学校(オンライン開催)を行いました。100名以上の若手に参加頂き基礎講座やチュートリアルを行い、盛会となりました。東北大学の中村 祐輝 様と大阪大学のHarry Handoko Halim様が、Forest Awardを受賞しました。おめでとうございます。[プログラム][開催報告

超秩序構造科学若手の学校

 令和2年度より、科学研究費補助金・学術変革領域研究(A)「超秩序構造が創造する物性科学」が始まりました。この学術変革領域研究では、試料作成、原子構造解析、および理論研究が連携して、結晶中の複合欠陥やドーパント周りの複雑な原子構造、さらには非晶質のナノスケール構造を調べ、それらが発現する機能の関連を明らかにし、それらを制御して高機能材料を開発する指針を与えることを目指しています。本領域で開発・駆使する最先端の原子構造解析、理論解析、試料作成に関する講義と実習を行うことにより、これらの手法の普及を図ることを目的として、若手の学校を開催します。ポスター発表会も行い、優秀な学生の発表には賞もありますので、積極的にご参加ください。

参加登録締切  : 2021年5月12日(水)

多数のご応募ありがとうございました。参加方法などを近日中にお知らせします。ご不明な点は事務局にお問い合わせください。

プログラム

5月22日(土)13:00ー18:10

基礎講座

13:00-13:10領域代表挨拶
林 好一(名古屋工業大学)
13:10-14:00原子分解能ホログラフィーの原理と応用
林 好一(名古屋工業大学)
14:00-14:50X線PDF (Pair Distribution Function) 解析
小原 真司(物質・材料研究機構)
14:50-15:10休憩
15:10-15:50ショート プレゼンテーション
2分×20件
15:50-16:10写真撮影
16:10-17:00オーダーN第一原理電子状態計算プログラムCONQUESTの基礎と応用
中田 彩子(物質・材料研究機構)
17:00-17:20休憩
17:20-18:10超秩序構造科学のための機械学習
志賀 元紀(岐阜大学)
18:10-18:20アナウンス(ポスターセッション、チュートリアルに関して)

5月23日(日)9:00ー15:00

9:00-10:30ポスター発表
10:30-10:40休憩
10:40-12:403班に分かれてチュートリアル(演習)
A:光電子ホログラフィー
松下 智裕(奈良先端科学技術大学院大学)

B:第一原理プログラム CONQUEST
中田 彩子(物質・材料研究機構)

C:機械学習
志賀 元紀(岐阜大学)
12:40-13:40昼食休憩
13:40-14:00キャリア制御による2次元層状物質の超伝導とデバイス特性に関する最近の話題
久保園 芳博(岡山大学)
14:00-14:20超秩序構造体を活用した循環型炭素資源の利活用
中島 清隆 (北海道大学)
14:20-14:40浮かせて作る超秩序構造ガラス
増野 敦信 (弘前大学)
14:40-14:50フォレスト賞表彰式
閉会の挨拶 
林 好一(名古屋工業大学)
14:50閉会

開催報告

 2021年5月22日(土)~23日(日)にオンライン(Zoom)にて、第1回若手の学校が開催されました。領域内外から参加者124名が参加し、超秩序構造科学に関する4件の基礎講座および3件のチュートリアル(演習)、また、試料班から最新の研究に関する3件の講演を行いました。また、若手の参加者から20件のポスター発表の申し込みがあり、オンラインで参加者との間で活発な議論が行われました。研究内容および発表が優れていた中村祐輝さん(東北大学)とHarry Handoko Halimさん(大阪大学)にはForest Awardを授与しました。本学校は総括班の森川良忠先生(大阪大学)の取りまとめの下で行われ、若手の研究者・学生さんを中心に基礎的な関わる理論を学び、技術の使い方を体験する良い機会になったと考えています。本領域では、今後も若手研究者の育成および支援する機会を設けていきたいと考えています。